日本は技術立国を標榜して久しく、技術先導性をもって国をけん引してきました。しかし今後必須となるアプリケーション技術、それを支えるインフラ技術、また今後の持続可能な社会を構築していくための基幹となる技術などそれに携わる技術者不足が叫ばれてきております。特に山梨県内の産業界にとっても極めて憂慮すべき状況になっています。

 これを打破するための施策の一つが、子供の理科離れをいかに食い止め、子供たちにものつくりなどの面白さを育み、将来技術に携わる子供たちの底上げが必須になりますが、理科教育に携わる教員が足りないなど、国や地方自治体の課題解決だけに頼ることができない状況になってきております。

 そこで産業界で技術開発、生産技術あるいは技術マネージメント、大学での研究教育などに携わった山梨大学工学部のOBなどを中心として、同大学同窓会の一つである山梨工業会山梨支部事業として、子供たちにものつくりや理科の面白さを育む「山梨理科クラブ」を令和5年6月に設立しました。その基本理念は以下の通りです。

基本理念

  • 単に打ち上げ花火でなく継続して講習会等を開催し、子供たちの好奇心を
    育むこと。
  • ものつくりの面白さを体感してもらうことだけではなく、その仕組、原理
    そして物理現象などに考えや疑問が及ぶように育んでいくこと。
    結果として理工系を目指す子供たちを増やすこと。

 このために、山梨県内の小中学生を対象に年間3~4回のものつくりを中心とした講習会の開催を運営メンバーのボランティア活動として開始しました。山梨大学工学部・生命環境学部の支援を受けて第1回目を令和5年8月に実施し、50余名の受講生が集まりました。受講者・保護者様から大変良いご評価を戴きました。今後も同様な企画を行ない継続してまいります。

これからの活動へご支援賜りますようよろしくおねがいします。

令和5年10月19日      
山梨理科クラブ会長 土屋治彦